消えた冷凍ポテトから米国の食品サプライチェーンを考える

米国の食品サプライチェーンは、小売店向けと飲食店向けに分かれて特化が進み、融通の利かない構造になっています。意識したことはなかったですが、州によっては、店頭から冷凍ポテトが消え、ニールセンによると、4月4日までの4週間に生鮮食品店での冷凍フライドポテトの売上高は78.6%も急増し、多くのスーパーで品切れになったようです。

小売店向けと飲食店向けに分かれている点として、飲食店向けのパッケージが巨大であり、小売店向けに転用する最大の障害となっているようです。一方で、業務用は小売り用商品で食品医薬品局(FDA)が義務付ける材料や栄養成分の表示がなく、レジで必要なバーコードも付いていません。

FDAはラベルの規制を一時的に緩和しようとしていますが、それでも飲食店向けの卸売業者が仕様を小売り用に切り替えるには、大きな壁が残ります。それは、梱包やラベリングの設備は高額で、プラスチック製のパッケージも供給が不足しているためです。

スーパー用冷凍フライドポテト大手、クラフト・ハインツ傘下のオレアイダは、需要が急拡大したため、供給拡大を急いでいます。クラフトの広報担当者は「オレアイダの工場は需要に追いつくため、フル稼働している」と述べています。一方で、米国のレストランは40%が休業中で、学校も休校、ホテルや職場も閉まっており、業者の需要は減少しています。

米国では大半の飲食店事業者がスーパーマーケットと接点を持たず、そのことが問題を深刻化させている。国際飲食業物流業協会(IFDA)のマーク・アレン代表は、供給先を変えるのは「非常に骨の折れる仕事だ」と指摘しています。そして、需要の先行きが不透明なため「投資を正当化しにくい」とコメントしています。

Source:reuters

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ビジネスプロデューサー。天道流合気道有段者。和歌山県出身。執筆などのご依頼はこちらからお願いします。⇒お問い合わせ