体内時計の乱れ

体内時計の乱れ

02/12/2020
Health

日常生活において、平穏な日々を送るためには、心身が健康であることが望ましいです。心と身体が健康あることで、やりたいことができ、日々の生活を楽しむことができます。もちろん、毎日が楽しい日ばかりではありません。予期せぬこと、不本意なこと、自分ではどうしようもできないことなど多くあります。このような時には、どのように心身の健康管理をしていけばいいのでしょうか?今日は心身の健康管理に重要だと思われる体内時計について、概観してみたいと思います。

体内時計は、生物時計とも呼ばれており、脳内の視床下部の視交叉上核に存在するそうです。(参考:e-ヘルスネット

生物は地球の自転による24時間周期の昼夜変化に同調して、ほぼ1日の周期で体内環境を積極的に変化させる機能を持っています。人間においても体温やホルモン分泌などからだの基本的な機能は約24時間のリズムを示すことがわかっています。

体内時計に関する最近の研究結果では、体内時計乱れが「免疫の老化」に繋がる仕組みを京都府立医科大グループが解明されたそうです。

ニュース記事によると、今回の研究成果により、シフト制労働などで体内時計が乱れて体調を崩すことを予防する方法の開発に繋がるようです。

ヒトを含めた多くの生き物は遺伝子の働きが24時間周期で変化しており、不規則な生活は生活習慣病やうつ病などのリスクになる。しかし不規則な生活が病気のリスクを上昇させる詳細なメカニズムは不明だった。
府立医大の八木田和弘教授らは実験室で飼育するマウスを、12時間ごとに明暗が切り替わる規則的な生活の20匹と、4日ごとに8時間ずつ明暗周期がずれる不規則な生活の20匹に分けて観察した。
約2年生きたマウスの肝臓と腎臓で働く遺伝子を解析したところ、不規則な生活を送ったマウスで免疫系の遺伝子に変化が見つかった。さらに肝臓の組織を顕微鏡で観察すると、慢性的な炎症を起こしていることが判明。免疫の老化を示すリンパ球も増えていた。

不規則な生活を送ることで、体内時計が乱れるということは感覚としてはわかっていても、具体的な症状が見られるわけではないので、自覚がないものです。一方で、仕事などで不規則になる場合において、体内時計の乱れを補正する方法が開発されることで、少しでも心身共に健康な状態を維持できるようになることが期待されます。

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