世界に拡がった英語をThree circles modelで紐解くと?

世界に拡がった英語をThree circles modelで紐解くと?

Culture

今日の世界では、ビジネス、教育、公式書類において、英語が標準言語として使われています。2019年10月に発表された「English Speaking Countries 2019」によると、英語は西ゲルマン語群に含まれ、世界で最も使われている言語であり、中国語に続く世界第2位の母語となっています。この英語は、17世期の大英帝国の影響により、世界中で使用される言語となりました。インドの言語学者だったBraj Bihari Kachru博士開発したThree circles model では、言語としての英語圏を以下のように示しています。出典:English Speaking Countries 2019
このThree circles model は、以下に示すように、3つのサークルで構成されています。真ん中のインナーサークルは英語を母語とする大英帝国や米国で構成されており、そのインナーサークルを包含するアウターサークルは、英語を母語とするあるいは、英語を第二言語とするインドやナイジェリアで構成されています。さらに、これらを包含するエクスパンディングサークルは、英語を外国語として習得したあるいは学んでいる国が含まれます。現在では、多くの国で”de jure official language”として、英語を公用語にしています。しかし、インド、パキスタン、ニウエのように、英語を公用語としていながら、第一言語として使われていない国もあります。つまり、日常生活では英語を使わず、ビジネス、教育、公式文書では英語を使う慣習になっています。出典:Kachru’s three circles of English
米国、英国、オーストラリア、ニュージーランドは、英語を公用語にはしていませんが、デファクトスタンダードな言語として使用されています。このような世界的な潮流では、自国の経済成長を維持するためには、産業振興と、外国人留学生を増やすことが必要となってきます。そのため、今後はドイツやフランスのように、日常では母国語を使いつつも、英語が準公用語として使われる国も増えて行くと思われます。

日本では、少子高齢化で労働力不足のため、企業は外国人を積極的に採用していくことが必要となっています。そのため、ユニクロや楽天のような多国籍企業では、英語が社内公用語となっており、いつの日か、日本にいながら、仕事中は英語でコミュニケーションし、仕事が終わると日本語でコミュニケーションするという時代が来るかもしれません。

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